希望2021 | Kameweb

投稿された希望の中から、ちょこっと文芸実行委員会が特にご紹介したいと思った希望をコメントと共に掲載します。

実行委員会の好み(+若干の皆さんのいいね)で選定させていただきました。

1 すべり台　想定外に　急加速

2 エアコンが　静かに止まる　真夏日に

3 どうしよう　カレーばっちり　米がない

4 自販機で　ボタン押しても　出てこない

1 すべり台　想定外に　急加速

壮大なスケールで悩みも吹っ飛ぶ疾走感が好きです。/公園かな？　小さな滑り台から宇宙への大飛躍！/希望の広がりがすごい。某名曲アニソンを思い出しました。(キラッ)/希望の77の傾向として、スケールを大きくするという手法があると思いますが、この希望の77はずば抜けてスケールが大きいですね。絶望の575がどうでも良くなっているので選ばれたのが納得の一句です。

プールネタで綺麗に救ってくれました。爽快感もいいですね。/夏！　プール！　ウォータースライダーってほんとに恐ろしい速さですよね。/きらきら輝く水飛沫は希望の如く。/プールの大きな滑り台でしょうか？今年はなかなかいけませんが、夏らしく、絵が浮かびやすい希望の77で良いと思います。

唐突なスキージャンプ！冬のオリンピックが楽しみです。/その心意気はきっとＬ点まで届くはず！/「今日こそ」にこれが日常であることが垣間見え、絶望なんてなかったんだと私が救われました。/これぞ希望の77と感じられる一句だと思いました。絶望の575からきらきらとした生き生きとした希望の77が出てくるセンスが素晴らしいと思いました。

2 エアコンが　静かに止まる　真夏日に

にじみ出る負けず嫌い観。いいね。/さらに追い込むあたりに、作者のストイックさが現れていますね。/脱水にはお気をつけて。/幼少の頃、真夏に兄弟と布団を被って我慢大会をしたことを思い出しました。暑さを楽しむことで、絶望の575を回避するというポジティブで良い句だと思います。

優しい気持ちに救われました。/存在しない青春の1ページを思い出しました。あのパピコ、特別おいしかったな。/共犯という言葉がこんなにもリリカルに響く局面があるとは。逮捕です。/パピコを分けあう相手が居るというのが分かり、あら羨ましいと思える素敵な句だと思います。ただ絶望を回避するだけでなく、幸せな背景が透けて見える句だと思います。

これぞ日本の七七！/チリン、という音は自然と涼しげな風を連想させてくれますね。/こういう解決が希望であるような雅な世界は美しいですね。/風鈴が涼を連れてくるという擬人的な表現が効いている良い句だと思います。エアコンと風鈴という現代と過去の対比も良いですね。

3 どうしよう　カレーばっちり　米がない

多角度から切り込む発想の転換。一本取られました。/小麦全パンおまかせあれ！/脱水にはお気をつけて。/パーフェクト回答だなと思いました。包容力の高い希望。/リズム良く3種のカレーに合うものが出てくるのが小気味良いですね。お料理が得意な方なのか食べることがお好きな方なのか。チャーミングで素敵な句だと思います。

カレーはやっぱり二日目です。/一晩寝かせたカレーってなんであんなに美味しいんでしょう。/時間が解決してくれることってたくさんありますよね。おいしくなあれ。/一晩寝かせたカレーってなんで美味しいんでしょうね。絶望の575からの希望の77への切り替えが早く、前向きな読み手なのかなと思える良い句だと思います。

スープカレーすら飛び越える感じが好きです。/スプーンを外してストローにチェンジ！/精神的に希望に変えるスタイル、嫌いじゃないです。/読み手のキャラクター性が立っている、思わずくすっときてしまいました。具材ゴロゴロのカレーだったらどうするんだろうとか、想像が色々膨らむ句ですね。

4 自販機で　ボタン押しても　出てこない

まさかの擬人化。寛大な気持ちは大切ですよね。/あんなに小さかった自販機も、こんなに大きくなって…/優しい方だなと思いました。/おおらかなのか、子育ての経験がおありなのか、こんな発想のできる人になりたいなと思える句でした。自販機さんが大きくなったらもう一本出てくると良いなとか思いました。

私も時々やります。/小銭って何枚入れたか忘れますよね。/絶望を作ったのは自分だったパターンですね。自己解決できて良かったです。/この絶望の575は一番現実でありそうなので、あ、良かったと思えた句でした。きれいな2コマになっていてとても良い句だと思います。

1/1スケール模型ヤベエ。/えっこれを自分が…！？もしかして天才？？/希望かと思ったら自慢だった。そんな自販機見てみたい。/最近は色々ありますものね、びっくりするような自作模型。この発想はなかったのでびっくりしました。しかしお金はどこへ行ったのでしょうか。

参加全作品はこちらでご覧になれます。